マインドフル・セルフ・コンパッション
MSC 講座・イベント開催情報
🟪 MSC8週間・2023年 9〜10月コース 🟪
【こちらのコースの受付は終了しました。次回の開講予定は2024年1月です】
◉マインドフル・セルフ・コンパッション(MSC)8週間プログラムとは
MSCプログラムは、セルフ・コンパッション分野の先駆的研究者であるクリスティン・ネフ博士(テキサス大学)とマインドフルネスと心理療法の専門家であるクリス・ガーマー博士(ハーバード大学)によって2010年に始まり、2022年現在までに世界各国でおよそ20万人以上が受講している心理教育プログラムです。マインドフルネスとセルフ・コンパッションのスキルの融合により、感情的なレジリエンスや精神的ウェルビーイングを高め、より健康的に人生を過ごせるスキルを育むことを目指しています。
What is Self-Compassion?
セルフ・コンパッションとは
「自分自身への思いやり、いたわり」を意味します。
この分野における最近の研究は目覚しく、
ストレスや不安の軽減、鬱の予防、健康的な食生活や運動の習慣などに
深く関係があることが分かってきました。
また、セルフ・コンパッションを習慣にして
自分自身と満たされた関係を持てるようになることで、
同時に周囲との人間関係も健やかに変化していくこともわかっています。
例えば、自分が何か大きなストレスを抱えている時に
家族や周りの人たちに優しくすることが難しい、と感じた経験はありませんか?
周囲の人に対する本当の思いやりも、
まず自分自身に優しくいたわりを持つことから始まります。
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”私たちが自分に優しくする理由。
それは、気分を良くするためではなく、私たちが皆、痛みを感じる存在だからー。”
〜 心理学者 クリスティン・ネフ
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心理学者のクリスティン・ネフ(http://self-compassion.org/about/)が提唱している
セルフ・コンパッションの3大要素を紹介したいと思います。
◎セルフコンパッション3つの要素◎
1.) 自分に優しく接する。(セルフ・カインドネス)
自分が痛みや苦しみを感じている時、その感覚を無視したり非難したりせずに、いたわりと理解を持って、
自分の大切な友人に対応するように、自分自身に接しましょう。
そして、積極的に、いたわり、慰めるようにしましょう。
2.) 痛み、苦しみはすべての人に共通のもの、と認識する (コモン・ヒューマニティ)
人間はほぼ皆、苦しく、つらい気持ちになることがあります。
どんな人も、生きていれば、失敗や苦しみは生きている誰しもが経験することです。
でも、自分が苦しみを経験しているその間は、
まるで自分一人だけがもがき苦しんでいるような感覚になりがちではないでしょうか。
一人ぼっちで苦しんでいるのではないことを認識し、
痛みを感じる時こそ、すべての人生や人間は完全ではないことを思い出しましょう。
3.) マインドフルネス (今、ここでの気づき)
- セルフ・コンパッション(優しさ、思いやり、いたわり)で対応するためには、
まず、「自分が今、苦しんでいる」ということに気づいている必要があります。
ストレスが大きかったり長期間続いていると、
時に、自分が苦しんでいることにすら気づかないということも起こります。
心と身体の状態にきちんと気づいているという習慣は、
自分自身の心身の健康、そして周りの人たちとの関係を健やかに保つことに取って、とても大事な要素なのです。
それをサポートしてくれるのが、マインドフルネスです。
マインドフルネスは、私たちに生来備わっている能力と言われます。
意識を「今、ここ」に向ける静かな時間を持ち、ありのままを観察していることは、
私たちに様々な気づきをもたらしてくれます。
痛みや苦しみを感じる時は、痛みの感覚と優しく寄り添う場所へ導いてくれ、
バランスのとれた気づきの状態を、日々心地よく保てるようになっていくでしょう。
マインドフルネスを練習することで、
落ち着いた穏やかな心身のあり方から、より良い日々の選択が生まれてきます。
◎◎◎
マインドフルネスやセルフ・コンパッションは、
どなたでも学ぶことができる、
そして日々の生活に取り入れることのできるスキルとあり方です。
もしも、自分は子供の頃にあまり愛情を受けて育ってこなかった、と感じていたり、
自分をいたわるということ自体にどうも抵抗を感じてしまうという人であっても、
問題なく学ぶことができます。
実際にセルフ・コンパッションを体験されてみると、
自分に優しくすることは想像していたよりも随分と易しいということに、
気付かれる方も多いのです。
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【 セルフ・コンパッションを通して学べること 】
・つらいときこそ自分を慈しみ、癒すための具体的な方法。
・普段の日常生活の中で、マインドフルネス(今、ここを味わう、気づいている意識のあり方)や
セルフコンパッション(自分自身へのいたわり)の練習の仕方や育み方。
・セルフコンパッションを実際に経験、体感することで、より深い理解や知識を得る。
・思いやりや柔軟性を持って、自分自身や他人とかかわる。
・不安や怒り悲しみなどの難しい感情とのあたらしい関係を育てる。
・自分を責めたり批判するのではなく、いたわりや励ましをもって自分自身を動機づける。
・自分自身を失わずに、相手を愛するバランスを保つ。
・我を失ってしまいそうなときに、心を落ち着けて自分の行動を選択する。
・子育てや介護などの自分以外の誰かの世話をする役割からくる、自分自身の心身の疲れや孤独感をいたわる時間の持ち方。